2014/09/27

PowerShot G7Xはイイ高級コンデジだったが...

気になるカメラ、PowerShot G7X見てきました。場所は品川のキヤノンプラザ。綺麗なショールームです。


入ってすぐ右斜め前方にコロンと置かれていました。周囲に他のお客の姿はなく、好きに触れます。外観なら写真を撮っても良いとのことでしたので、撮らせてもらいました。


正面。レンズ周りのコントロールリングはカチカチとうるさいくらい。手に響く振動も、なんだか精密感がなくてあまり良くないかな。


レンズの出っ張りはワイド端でこれくらい。


テレ端でもこれくらい。液晶のチルトは上だけですが、逆に操作がシンプルでよかった。


さて、最も気になる、手のひらへの収まり具合はどうかな?


なかなかいいですよ。


おまけはPowerShot G7Xの作例。...ではなく手持ちのGXR A12 50mmでの撮影です。G7Xの液晶で写り具合を比べてみましたが、ボケは当然ながらGXRの方が大きく綺麗。発色はG7Xの方が少しクールな感じでしたが、デジカメの液晶なので比較はできません。


いろいろ触らせてもらって言うのも申し訳ないですが、PowerShot G7X、手のひらに収まる感じは良かったし、使い勝手にも不満はまったくなかったのですが、「欲しい!」という気持ちがこみ上げてきませんでした。「ふーん、なるほど、いいね。」くらい。センサーとレンズは良いのでしょうけど、それ以外はコンデジそのものだからかな〜。写りだけなら(サイズは少し大きいけど)GXRがあるし、どうしても1インチセンサーのデジカメが必要というわけではないので、発売後のサンプルなどを見てから決めることにします。X30は触ると欲しくなるんですけどね〜。


2014/09/25

故きX10を温ねて新しきX30を知る

X30のことをいろいろ調べていても、イメージ以上の情報がないこともあります。特にX30スペシャルサイトは単なる動くカタログみたいなもので、こだわりの情報はありません。そんなときには、X二桁シリーズ初号機のX10を調べてみましょう。基本的な作りやレンズなどはX10からX30までほぼ引き継がれていますので、私を含め過去のX10,X20を知らない方には、目新しいX30の情報です。


こだわりの作りを細かく解説しているX10スペシャルサイト。見えないところにもこんな工夫があるんですね。



MTF曲線など、日本語版では既に削除されたX10の情報も、グローバルサイトにはしっかり残っています。


2014/09/22

X30はキビキビ気持ちいいがPowerShot G7Xを見てから


9/20はX30の発売日。早速お店に行って見て触ってきました。確かに各所に緻密さを感じさせるデキで、今日からデジカメを一台だけにしなさい!と言われれば、最有力になりそうな感じです。

  • 各部動作がキビキビして気持ちいい。
  • 起動、オートフォーカスも早い。
  • マニュアルズームのダイレクトな操作感がいい。
  • EVFもX-E2と同等。
  • 作りもしっかり。
  • 重さは見た目より少し軽い印象。
  • 大きさは思ったより気にならなかったが、当然ながら手のひらに収まる感覚はない。
  • 店内の光景ではクラシッククロームの発色は確認できず。富士フイルムなのでいいに決まってるが。
  • ブリキのおもちゃっぽい妙なシャッター効果音だけは何とかした方が良いと思った。

しかし、どうしても最後の一歩が踏み出せません。X30、とてもいいのですが、やっぱり私にとって物理的なサイズがねえ、という感じ。XZ-2も手のひらから溢れる感じがどうしても拭えなかったので。最近X30やらLX100やらにあてられて我を見失っていましたが、もう一度冷静に考え直すと、私は以下のポジションを埋めてくれるデジカメを探していたのでした。

  • 良いレンズで画質はコンデジ以上。
  • オールマイティさを考えると単焦点よりはズームかな(レンズが全域で明るければ)。
  • 軽量で手のひらにすっぽり収まる感覚がほしい(GR Digitalが長かったから)。
  • 手軽に持ち運べて、もしかしたらランニングにも連れ出すと思う。
  • 家族にも簡単に使ってほしい。

うーん、と悩みながら売り場を歩き回っているとき、ふと手に取ったのがPowerShot G7Xのカタログ。ん?よくよく見ると、実はこれが私の求めるデジカメに一番近いんじゃない? カタログ先頭のキャッチコピーは
1.0型のCMOSセンサーと、F1.8-F2.8レンズの高画質を、コンパクトなボディーに。
何だかRX100M3と同じという気もしますが、新しいレンズ構成で小型化、AF高速化、マクロ強化されているというので、RX100M3よりもいい印象です。望遠側も強いし価格もRX100M3より安そうで、何よりX30/LX100クラスと違って手のひらに収まるんじゃないかと期待させてくれます。

お店に行った目的から完全に外れてしまいましたが、PowerShot G7X、急に気になり始めました。

(続く、かも。)

2014/09/19

2014/09/17

X30が心配 - LX100やらPowerShot G7Xやら

Panasonic LX100, PowerShot G7Xなど、高級コンパクト機が立て続けに発表された。ざっとスペックを比べると以下の通り。いかにX30が優れた思想を持っていようとも、一般消費者相手のデジカメビジネスでは、ある程度スペックがものを言うのはやむを得ない。コンデジからのステップアップ派には、コンデジの操作性そのもので大型センサー搭載、比較的軽量なPowerShot G7Xがアピールしそう。ただしこちらの仮想敵はRX100M3だろう。それよりも、まさにX30キラーと見えるのがLX100。最大の売りはフォーサーズセンサーの搭載。望遠側はX30より落ちるものの、それ以外のスペックで見劣りするところはなく、4K動画までサポート。おまけにX30より小さく軽い(私はここが一番残念)。写真にこだわりのある派には強くアピールしそうなスペックだ。あとは価格がどう落ち着くか、そして実際の写りや操作感でも違ってくるだろう。ここしばらくはこれらのカメラから目が離せない。

機種
X30
PowerShot G7X
RX100M3
LX100
メーカー
FUJIFILM
Canon
SONY
Panasonic
撮像素子
2/3型
1 inch
1 inch
4/3
有効画素数
1,200万画素
2,020万画素
2,010万画素
1,280万画素
画素サイズ
4.8 μm2
5.6 μm2
5.6 μm2
13.4 μm2
焦点距離
28mm-112mm
24mm-100mm
24mm-70mm
24mm-75mm
開放F値
F2.0-F2.8
F1.8-F2.8
F1.8-F2.8
F1.7-F2.8
ISO感度
100-12,800
125-12,800
125-12,800
100-25,600
シャッタースピード
30-1/4,000秒
250-1/2,000秒
バルブ,30-1/2,000秒
60-1/4,000秒
標準撮影範囲
50cm-∞ / 80cm-∞
5cm-/40cm-
5cm-∞/30cm-∞
50cm-∞
マクロ撮影範囲
10cm-3m / 50cm-3m
5cm-50m / -
-
3cm-∞ / 30cm-∞
スーパーマクロ
1cm-1m
-
-
-
EVF
×
チルト液晶
×
内蔵フラッシュ
×
起動時間
0.5秒
1.3秒
1.6秒
?
サイズ
118 x 71.6 x 60.3 mm
103 x 60.4 x 40.4 mm
101.6 x 58.1 x 41.0 mm
115 x 66 x 55
mm
重さ(電池/カード込)
423g
304g
290g
393g





売り
フィルム
シミュレーション

高速EVF
RX100M3と同じ
広角始まりで 
望遠に強く、安い。
コンパクト
フォーサーズ
4K動画
参考価格
(2014/9/16)
約63,000円
約66,800円
(未発売 10/7発売)
約77,000円
約99,000円
(未発売 12の噂)


X30関連記事:

2014/09/15

X30は大人になったXZ-2のようだ


X30とXZ-2の2機種、形、サイズや重さ、チルト液晶と高性能ズームレンズなど、類似して見える部分が多いが、コンセプトは全く違う。以下個人的な印象と思い込みをとりとめなく。

  • XZ-2
    コンデジをベースとしながら描写力に磨きをかけるコンセプト。高品質なレンズ設計、マクロ性能、マニュアル操作、その他チルト液晶やタッチパネルやカスタマイズ性など、あらゆるものをギュウギュウと詰め込んだ万能機。代償はやや大柄なボディと若干のハリボテ感。地味めの発色だが、それが好みに合えば2万円台前半でこの性能が買えるのは驚異的。 

  • X30
    コンパクトなボディで、フィルムカメラから連綿と続く、光を写し取るという行為の継承を追究。ストイックさよりも温かな趣味性の方がややまさる印象。ストイックかつプロにも趣味にもと言うとGRに行き着くと思わないでもない。ただし、これはX30のデザインの主張がそう見せているだけで、領域によりプロも使いたくなるのだろう。クラシッククロームという新たなフィルムシミュレーションモードもそれを後押しする。

気になるクラシッククロームの発色について、2014/9/15現在、作例は以下くらい。

  • 作例集 : X30 | FUJIFILM
    落ち着いた色合いがなかなか魅力的で、これが似合うシーンもいろいろあるだろうな、と想像が膨らむ。

  • FUJIFILM ニュースリリース
    Classic chrome, PROVIA, Velvia, ASTIAで撮った麦畑が並んでいて、Classic chromeは渋いねーという印象がますます強まる。

  • 「クラシッククローム」モード - Photo of the Day - の作例
    愕然としたのがこの「青空と緑」の写真。こ、これはまるで...まるでXZ-2で撮ったかのような発色。カラーのフジフィルムが全世界のニーズに基づいて作り上げた発色だろうから、この発色に間違いはないはず。特定の領域にはこの発色が必要なのだろう。


3つ目の作例の色には衝撃を受けたが、よくよく考えると、XZ-2はクラシッククローム的な落ち着いた発色「しかない」ことが問題だったのだと、今さらながら気がついた。私の住んでいる周辺では緑豊かな風景を撮ることが多いので、XZ-2の発色に我慢ならなかっただけなのだ。すっきりした緑と青空「でない」風景ならマッチしたに違いない。冒頭の「冬枯れの野にコスモス」のようなシーンにはよく似合うだろう。

2014/09/14

国立新美術館のなかをGXR A12 28mmで

国立新美術館のオルセー美術館展に行ってきました。好きな絵も何点か展示されており、見応えのある内容でした。さて、そちらは撮影禁止なので、代わりと言ってはなんですが、建物の中を撮影。以前SONY RX100M3の撮影サンプルがとても精細に写っていたのが印象に残っていたので。今日の28mm相当はGXR A12 28mm。3Fから撮影しました。

Untitled
[GXR + GR LENS A12 28mm F2.5]

単体で、しかもブログで見る分には十分な写りなのですが、RX100M3の方が確実に解像度感があります。GXRが手持ち開放だったというのもあるかも知れませんが。それにしてもセンサーは毎年確実に進歩していきますねえ。

比較参考
SONY RX100M3の撮影サンプルのページ

2014/09/13

2014/09/07

F値とボケとセンサーサイズ - 高級コンデジは一眼レフ/ミラーレスのようにボケるのか?

各社から高級コンデジが出ていて、それぞれ「F*.*の明るいレンズ」を売りにしています(*.*は1.4だったり1.8だったり小さい値)。高いカメラ(一眼とかミラーレス)で印象的な写真が撮れる要素の一つに「背景がぼけて対象が浮き上がるような効果」がありますので、それを期待して高級コンデジを選ぶ方もいらっしゃるでしょう。ここでは「F*.*の明るいレンズ」の効果について考えてみたいと思います。

まず、各社の謳い文句を見てみましょう。(以下、各メーカーHPより引用)

Panasonic LX7 (HP)
F1.4LEICA DC VARIO-SUMMILUXレンズ
大口径F1.4 明るいレンズが撮影意欲をかきたてる
今までコンパクトカメラで体験したことのないF1.4の世界。
パナソニックは、非球面レンズなどのルミックスレンズテクノロジーを結集し、コンパクトカメラに大口径F1.4のレンズを搭載しました。
F1.4の明るい大口径レンズが、隅々までシャープでコントラストの高い描写を実現。
レンズに加え、高性能技術を投入した新開発1/1.7型 10M 新高感度MOSセンサーやヴィーナスエンジンの相乗効果により、被写体を際立たせるなど、一眼カメラに匹敵するほどの豊かな表現力が味わえます。
  • 立体感を際立たせ、やわらかいボケ味が味わえる
  • 暗いシーンでも手ブレを抑えて撮れる
意図的かどうかは別にして、どうもボケに関しては「被写体を際立たせるなど、一眼カメラに匹敵するほどの豊かな表現力」など、少々誤解を招きそうな表現です。しかし、よく読むと「一眼カメラに匹敵するボケ」とは言っていませんし、F1.4だからとも言っていません。ここらへんはライターの手腕発揮というところでしょうか。

Olympus STYLUS XZ-2 (HP)
圧倒的な描写力を誇るi.ZUIKO DIGITALレンズ
i.ZUIKO DIGITALレンズは、光学メーカーならではの高度な技術力とノウハウで生まれました。このレンズは明るさが魅力であることのみならず、中心から周辺まで均一でシャープな描写力を持ち、ゴーストやフレアを抑えたクリアで上質な写真表現を可能とします。そのため、時間のロスが生じる派手な画像処理を行う必要がありません。これにより高速処理を可能とした裏面照射型CMOSの良さを最大級に生かしきれていると言えるでしょう。
  • 良好なMTF性能
  • テレ端F2.5で背景ボケもきれい
  • ワイド端F1.8で暗所撮影もきれい
  • 作画に使えるワイドから望遠まで撮影倍率がほぼ変わらないマクロ
明るさよりもレンズの描写力を前面に押し出しています。テレ端/ワイド端の特徴もすっきり表現されていて、好感が持てます。先頭にMTF性能を持ってきたということは、カメラに詳しい層をメインターゲットにしているのでしょう。

FUJIFILM XQ-1 (HP)
暗所も鮮明。F1.8の明るさを誇るレンズ。
FUJIFILMの光学テクノロジーを結集し、開発された光学4倍ズームレンズ。F1.8-4.9の明るさ、広角25mm(*1)から望遠100mm(*1)までをカバーする4倍ズーム、そして全域で高い解像力を誇る優れた光学性能を、コンパクトなサイズで実現しました。思いのままのフレーミングが楽しめます。
(*1:35mm判換算)
ボケ味にも豊かな情感
F1.8の明るいレンズと7枚絞り羽根は、美しいボケ味で被写体をぐっと引き立てます。 加えて、最短レンズ前3cmからのマクロ撮影にも対応しているので、被写体に迫る描写が可能です。
富士フィルムの売りは何と言っても「2/3型1200万画素 X-Trans CMOS IIセンサー」。ページの先頭にそれが来ているので、レンズについては控えめで、暗いところとボケ味に触れている程度です。F1.8と言ってもワイド端だけで、テレ端ではF4.9と急激に暗くなりますから、あまり強調しなかったのかも知れません。

Nikon COOLPIX P340 (HP)
明るいレンズで夜景も美しく「開放F値1.8のNIKKORレンズ」
コンパクトでもトップクラスの明るさのf/1.8レンズにより、夜景や薄暗い室内など、暗い場所でも高感度に頼ることなく細部までキレイに描写。7枚羽根虹彩絞りにより自然で美しい背景ボケも楽しめます。
暗い場所でもきれい、背景ボケ、この2つをシンプルに記載。おまけにボケについてはF1.8よりも7枚羽根虹彩絞りの効能とうたっているので、F1.8についてはそっけないくらいです。

Canon PowerShot S120 (HP)
撮影領域をさらに広げる「F1.8レンズ」
先進の光学技術を結集し、高画質を追求した新キヤノンレンズを採用。前玉の大型化を抑えながら、F1.8の大口径化を実現しました。両面非球面UAレンズと高屈折率硝材を採用し、色収差も高度に補正。ズーム全域での高画質を達成しています。
明るさにもボケにも触れず、抽象的に高画質としているのがキヤノン。妙に技術よりの単語が目立つし、どういう理由でこうなっているのかよくわかりません。

こう見てくると、小さなF値のメリットは以下の2つに整理できることがわかります。
  • 暗いところでもきれい。
  • 背景ボケがきれい。

気をつけるのはここからです。
F値 = 焦点距離 ÷ 有効口径
ですので、センサーサイズとは無関係にレンズを通る光量を表します。したがって明るさに関しては機種(センサーサイズ)によらずF値で判断できます。しかし問題はボケ。ボケについてはセンサーサイズも考慮に入れなければなりません。そのため35mmフルサイズ機との相対比較として以下の式を使います。
換算F値 = F値 × クロップ係数
(※換算F値という用語はなさそうです。dpreview.comの"Equivalent Aperture"を意訳しました。)
メーカーがこの関係を明確にせず、どの機種でも同じように「F値が小さい→よくボケる」とやってしまうため、初めての方が、機種(センサーサイズ)が違っても同じようにボケる錯覚に陥ってしまうのではないでしょうか? 私も以前はそう思っていました。

さて、上の式のクロップ係数とは、「カメラのセンサーサイズを35mmフルサイズ相当にするにはいくつ掛けたら良いか」という数です。下表にセンサー種別ごとのクロップ係数を示します。単純な割り算です。(※英語ではCrop factor。日本では正式用語になっていないのか一般的な訳は見つかりませんでした。そのためここではクロップ係数としました。)

センサー種別 センサー幅[mm] 計算式 クロップ係数 デジカメ例
APSC 23.4  36 ÷ 23.4  1.5 いわゆるAPSC機。各社ミラーレスに多い。
1.5インチ 18.7 36 ÷ 18.7 1.9 Canon G1X II(だけ?)。
フォーサーズ
(4/3)
17.3 36 ÷ 17.3 2.1 いわゆるフォーサーズ機。
パナとオリンパスのミラーレス機に多い。
1インチ 13.2 36 ÷ 13.2 2.7 SONY RX100シリーズ、Nikon 1シリーズ。
2/3型 8.8 36 ÷ 8.8 4.1 FUJIFILM XQ1,X20/30。
1/1.7型 7.6 36 ÷ 7.6 4.7 いわゆる高級コンデジに多い。
1/2.3型 5.9 36 ÷ 5.9 6.1 低価格コンデジ。

例えばPanasonic LX7 (1.7型センサー)を例にとると、表からクロップ係数は4.7ですから、
換算F値 = F値 × クロップ係数 = F1.4 × 4.7 = F6.58
ですので、35mm換算でF6.5相当のボケ。フルサイズの世界ではボケるレンズの範疇には入らないのだと思います。
もう一つ、 FUJIFILM X-E2 (APSCセンサー)ではどうでしょうか? XF35mmF1.4というレンズを使った場合、
換算F値 = F値 × クロップ係数 = F1.4 × 1.5 = F2.1
から、35mmフルサイズ機のF2相当のボケが得られるということになります。こちらはまあまあでしょうか。

[参考文献]
  • カメラと光のはなし
    ボケの話は掘り下げていくと許容錯乱円に行き着くようです。このサイトは、そこら辺の技術に詳しい方が初心者向けに書いたものと思われます。

2014/09/06

富士フィルムX30とオリンパスXZ-2のレンズはほとんど同じ設計なの?

富士フィルムの新しいデジカメX30、いいですね。私は、今年一年高い買い物はしないと誓ったので買えませんが、眺めるのは自由、いろいろWebを見回っています。最近XZ-2が手元から旅立ったこともあって、このクラスのカメラに目がいく今日この頃です。(※XZ-2は実家のカメラが壊れたので緊急出動し、現在そのまま庭の花の撮影に活躍しています。)


さて、X30についていろいろ調べていると、dpreview.comの記事が目に留まりました。
Fujifilm X30 First Impressions Review
このなかに、Equivalent Aperture(※(35mm)換算F値ってところでしょうか)という指標があって、そのグラフがX30とXZ-2でほとんどぴったり重なっています。物理的な寸法と複雑なレンズ設計で決まる指標値が、ズーム全域でほとんど重なるということはなかなかないことではないでしょうか? 実は同じ会社が設計してたりして。それともこのクラスのズームレンズは、主なスペックが決まればどこが作っても同じになるのかな? 他の機種のグラフを見るとそうとは思えないのですが...。ま、私には知り得ないことですので、想像するのはこの辺にしておきます。

さて、Equivalent Apertureが同じということは、ぼけが同じということだそう。XZ-2を持っている方がX30を買っても、どの焦点距離でもぼけ具合は同等ということになりますね。ぼけ味というような部分では違いが出るのでしょうけど。でも、ぼけ最優先とするなら、X30のセンサーサイズが2/3インチですから、1インチ、1.5インチの機種にかなう訳はありません。初めからそちらを見るべきですね。RX100M3なんてセンサーサイズの割にコンパクトで凝縮感があってよかったなあ。

私はカメラ/レンズの基礎知識がないので、Equivalent Apertureなど、なかなか面白い記事とグラフでした。興味のある方は、上のリンクでdpreview.comの記事をどうぞ。X30、XZ-2以外にも、Coolpix P7800, RX100M2, RX100M3, PowerShot G1X II, G16のグラフが載っています。この中ではさすがにG1X II(1.5インチセンサー)が最強でした。

※グラフを転載できないので、開放F値のスペックだけ比べてみると、

X30
  • 焦点距離 f=7.1mm~28.4mm(35mm判換算:28mm~112mm相当)
  • 開放F値 F2.0(広角)~F2.8(望遠)
XZ-2
  • 焦点距離 f=6mm~24mm(35mm判換算:28mm~112mm相当) 
  • 開放F値 F1.8(広角)~F2.5(望遠)

X30のセンサーは2/3インチ、XZ-2は1/1.7インチなので、crop factor(クロップ係数)の比は、4.7/4.1=1.15。XZ-2のF1.8〜F2.5にこの値をかけると、F2.07〜F2.88となり、ほぼX30と同じになることが分かります。dpreview.comのグラフでは、両端だけでなく全体がほとんど重なっています。

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