2014/02/08

Xシリーズトークショー・HABU氏 + X-T1タッチ&トライに行ってきました

2月8日、なんということか東京は20年ぶりの大雪。交通機関の不安を抱えながら、X-Photographers × X-Lovers Festivalのトークショー+X-T1タッチ&トライに行ってきました。トークショーは「写真家が語るXFレンズ」で空と雲の写真が印象的だったHABUさんの回に申し込み。X-T1のセッティングや好きな画角などのお話もうかがえました。

初めての富士フィルムスクエア。各種XFレンズやX-T1も試せ、係の方もみな親切。いいですね。写真展もやってました。

X-T1は何台も触れる状態で展示されています。これはXF 18-55mmを付けた状態。ボディはかなりコンパクトで、X-E2と比べてもEVF以外大差ありません。重さも別に違和感なし。明確なグリップがあるのでX-T1の方が持ちやすいです。GXRみたいな感じのグリップでした。そうそう、シャッター音はX-T2より明らかに静か(ボディのもっと奥で鳴っている感じ)でした。防塵防滴が防音にも効いているのかも知れません。

X-T1 + XF 10-24mm (3月発売)。
10mm(換算15mm)っていうのも広く写って面白いですねえ。

X-T1 + XF 56mm F1.2 R (2月発売)。
レンズのガラスがどーんと大きいです。ポートレートっぽく周囲の人を撮ってみましたが、ボケ具合がとってもきれいでした。このレンズ、富士フィルム社内でも人気が高いそうです。

右端がXF 56mm F1.2 R。

その他全XFレンズが勢揃い。

こうしてみると、もし値段が同じ(で買える範囲)なら、以下のポイントから、私はX-E2よりもX-T1を選ぶかなーと思います。
  • 見え方が素晴らしくてアイディア満載のEVF
  • 持ちやすいグリップ
  • 防塵防滴(レンズもいるが)
  • チルトLCD
  • より静か(マイルド)なシャッター音
  • X-E2と重さもあまり変わらない感じ
今後XFレンズを揃えようと心に決めている方は、ボディ価格に数万円の差があっても、XFレンズ数本との合計で考えれば誤差の範囲、と自分を納得させることも簡単でしょう。

ふと外に目をやると降りしきる雪。帰りは大丈夫? それはさておき、欲を言えば、防塵防滴をもっと低価格の機種にも展開してほしいところです。特に今日のように荒れた天候では、傘をさしても雪が舞い込んで来て、普通のカメラをさらすのは躊躇しますから。雪国に住んでいればX-T1の方が使い勝手がいいんだろうなと思いました。

さて、受付に2Fに向かいます。3畳大に引き延ばされたX-T1で撮った写真が展示されています。ここまで引き延ばして鑑賞できるのだから、いつもiMacやiPadで見ていてきれいなはずです。右側にはX-T1がずらりと並べられ、1台に一人の説明員が付く豪華なタッチ&トライ。私もいろいろ教えてもらいました。とても丁寧なので、X-E2を買ったばかりなので買えないんですよ...とは言えませんでした。

交通機関の乱れで10分程度時間を遅らせて開始。左が今日のトークショーの主役、写真家のHABU氏、右が富士フィルムの方(上野氏)。「280名の申し込みのうち、悪天候を突いて来ていただいたこの60名の方は、HABUさんの写真の大ファンか、X-T1にとても興味があるか、どちらかですね。たいへんありがとうございます。」という感じの暖かくスマートな導入。

トークショーというのでHABUさんがX-T1や撮影スタイルを語っていただけるのかと思いきや、開始後しばらくは上野さんによるX-T1の特長説明。でも、これがうまい。エバンジェリストとしてかなりできる方とお見受けしました。内容は大筋Webで公開済みの情報なのですが、背景がそれとなくちりばめられ、なるほどね、と思わせる説得力。バックにご自身の経験もしっかり踏まえているからでしょう。

技術説明の後、いよいよHABUさんの出番。オーストラリアで撮影した30枚の写真のスライドショーの後、上野さんとの対談形式でトークショーが進行。しばらくは上野さん主導の流れ。もっと話してほしいなぁと思っていましたが...

実際に撮影した写真を語るあたりから徐々に本領発揮、現地裏話やX-T1の良さや使い方などを語っていただきました。ダメなところはダメとあっさり言うところが率直でよかったです。富士フィルム側もそこら辺は分かっていて緩くやっているのでしょう。そういうスタイルの方が好感を持てるのでいいです。(※1時間の話の分量は、上野:HABU = 8:2くらいだったでしょうか。写真家 vs 富士フィルム対談、という趣向でも良かったような気がします。)

X-Pro1ではフィルムシミュレーションをVelviaにしても少し色合いを微調整しないとフィルムのVelviaにならなかったが、X-T1は微調整も不要でそのままでVelviaだ、とのこと。上野さんが技術部隊に確認したら、やっぱりちょっと発色を調整していたとのことでした。先の上野さんの解説ではX-T1のセンサーと画像処理エンジンはX-E2と同じそうなので、X-E2でも発色は同じようです。よかった。

このような豊かな階調(雲の下のモコモコとした感じ)が出せるのがX-T1(富士フィルムのデジカメ)の特徴だそうです。私も高解像度やセンサーサイズよりも、階調や発色を追求するという考え方の方が好きですね。センサーサイズはAPS-Cもあれば十分でしょう。高解像度はスペック競争のためなら要りませんが、(RICOH GRのように)クロップによるデジタルズームが使い物になってくる面もあるので、そちらのためならいいかも知れません。

また、HABUさんは手元のX-T1の設定を見ながら、雲の写真を撮る時はハイライトトーンを-1して明るいところを抑えるようにしている、とおっしゃっていました。(これは「写真家が語るXFレンズ」のXF18mmのページでも紹介されています。) 実はこのセッティング、HABUさんがいろいろ試し、かつ富士フィルムの技術部隊にも相談して決めたとのこと。写真家の感覚と技術者の考えが一致したセッティングのようです。その上で、ぎりぎり雲の明るい部分が飛ばないように露出を決め±2/3 EVして撮影されているそう。なるほどね。これは簡単な設定だけなので、雲を撮る時は真似してみたいと思います。

最後に公開された3本の防塵防滴ズームレンズ。モックアップなので重さは実物とは違うがサイズ感は分かるでしょうとのこと。

HABUさんは、撮影はほとんどが28mm画角とおっしゃっていました。そこで、トークショー後、21mmは使わないのですか? と聞いてみました。お答えは、
「21mmは余計なものが写りすぎる。28mmはちょうどいい。それに、近づけば標準的、離れればより広角的に使える。28mmだけで何本も持っています。XF 18mmは非常にコンパクトなので、いつでも持ち歩けいつでも撮影できるのが良いですよ。」
とのことでした。撮影対象にもよるのでしょうけど、空を撮るから広ければよい、というものでもないんですね。勉強になりました。私も28mmをもっと使ってみることにします。より広角のレンズは、28mmで本当に不満が出てきたら考えることにしましょう。そうしないと単なるレンズ集めになってしまいそうですから。

でも、28mm単焦点と言えば... GXR + GR LENS A12 28mmが手元にあるじゃないですか。XFレンズを買う必要がなくてラッキーなのか、残念なのか、ちょっとだけ複雑な気持ちになりました。(ズームだけどXF18-55mmも写りがいいし。)


おまけ

帰りもやっぱり雪。電車は止まっていませんでしたが、京王線はすべて各停になっていました。

2 件のコメント:

  1. 自分もこの回のトークショーに参加しました。
    とても有意義でした、そしてもちろん今はX-T1ユーザーです(笑)

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    1. コメントありがとうございます。またX-T1ご購入おめでとうございます。プロの方のお話は短時間であってもとても参考になります。大雪をついて出かけて良かったと思いました。X-T1、いいですね。

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